No.17「さくららら」

はるちゃんが紹介する絵本コーナー

File Number.17

「さくららら」アリス館

文:舛井純子  写真:小寺卓矢

発行年月日 2021年3月17日

ポイントは

「わたしがさく日は、わたしがきめる」

です🌸

 

日本列島に桜が咲き始め、

北海道に桜前線が上陸しても

まだまだ開花の準備をしているさくらちゃん。

さくらちゃんは、

ゆっくりじっくり準備して

じぶんの一歩を踏み出します。

 

児童文学作家の舛井さんが感じた

桜の在り方にことばを乗せ、

その桜の佇まいを小寺さんが捉えた

写真絵本です。

 

ある日の新聞に「朱鞠内湖の桜がようやく開花した」と言う記事が掲載されていたそうです。

この“ようやく”との表現に違和感を持った、舛井さん。

 

そう。

この絵本に登場するさくらちゃんの開花は

5月下旬。

まさに今時期。

北海道に住む私でも「えっ?」と驚くほどのタイミングなんです。

 

しかし、桜の咲く時期に決まりはない。

と感じた舛井さんの気持ちから

絵本になったそうです📖✨

 

咲きたい時に咲く。

咲くべき時を自分で決めて、花開く。

 

それって、いいよね。

 

大事。とか、必要。とかじゃなくて、

いいよね。

うん。認められた気持ち。です。

 

絵本の発行と同時に札幌市手稲区の

「ちいさなえほんや ひだまり」さんで

原画展が開催されました📸

小寺さんの新刊の原画展は

必ずひだまりさんからスタートします✌️

原画写真は、

絵本には載っていない部分も見えたりして

店主の青田さんの興奮と共に

一点一点を楽しませて頂きました😆

特別にチラ見せ🤩

 

そして4月下旬には札幌市清田区の

「南風」さん主催のトークイベントにも参加してきました。

絵本の構想から完成まで、7年の歳月を費やしたそうです😱

 

桜の時期は、ほんの僅か。

自然と向き合いながら一切の妥協をせずに

私たちの手元に届いたのですね🌸

 

まさに

「その時を待ち続けていた絵本」

なのでしょう。

 

コロナ禍が長引き、

外出する機会が減りましたが

桜の季節は私も娘と近所の公園に行きました。

色んな種類の桜が花を広げて迎えてくれます🌱

想像を超える事態に

人間たちがあたふたしている事なんて全く気にせず、

いつもと変わらぬ美しさで咲いていました🌸

こうして美しく咲くためには、

それまでの準備があるんですね。

 

「さくららら」は、

近所の桜が散ってしまった今からでも

手にとって頂きたい1冊です✨

 

北海道の四季の移り変わりと共に

私の心の中に

爽やかな風を感じさせてくれました🍀